熟年離婚を考える前に

私達夫婦、昨年銀婚式(25年)を迎えました。とくに何かお祝いしたわけではありません。

というのも、昨年はこどもたちの就職、母が亡くなるなど、そんな余裕もなかったですし、そもそも、夫婦関係も微妙でした。

私の7歳違いの夫。若い時は年上で頼りがいがあって、優しくて、外見は全然タイプじゃなかったけど、一緒にいると飾らない自分がいて、「この人なら一緒にやっていける!」そう思って、結婚したものです。

誰しも結婚した時は、相手の良いところにひかれて結婚したはず。

なのに、実際一緒に生活してみると、「こんなはずじゃなかった~。」なんてことありますよね。まあ、かなりの夫婦はそうなのかなと思います。

私もそうでした。若いうちは家事、子育てに協力してくれない不満。こども中心の生活になり、夫の事よりこどものこと、仕事もしていると、もう毎日が精いっぱい。

夫婦はいつしか男女から、「お父さん」「お母さん」という立場に変わってしまう。

コミュニケーションも少なくなり、こどもとばかり話をして、夫はいつも不満ばかり言うようになる。相手の嫌な部分ばかりが目につくのです。

私達夫婦はそうでした。夫は私の顔を見れば、不満と嫌味ばかり。昨年までは、あまりに夫への不満が募り、会話もしない、別室にこもるということもありました。顔を合わせるとまた、何か言われるし、いやな気分になるから。

熟年離婚も頭をよぎりましたよ。これじゃ上手くやっていく自信もない。辛い思いして一緒にいる意味あるのかなって。

そんな思いのなか、こどもたちが、家からいなくなり、夫婦2人になりました。

さて、どうしよう~!

しゃべる相手は夫しかいない。向こうも私しかいないのだ。

それが、不思議なことに、4カ月たった今、険悪だった関係がうそのように、良好なんです。

こどもがいなかった時の夫婦関係に近くなりました。徐々にですが、お互いの仕事のことを話したり、TV一緒に見ながら、笑ったり、冗談言ったりと一緒の時間を過ごし、会話が増えてから、夫が不満を口にしなくなったのです。

「以前の夫だよー」

きっと、コミュニケーション不足だったんだと思います。今は、「おはよう」「いってらっしゃい、気をつけて」「ありがとう」が素直に言えるようになりました。

最近は「おひとりさま」的な記事もたくさんありますが、

浮気、DV、モラハラなど許せない行為は別にして、些細な事の積み重ねで不満を抱えている夫婦は「熟年離婚」の前に、コミュニケーションを見直すこと重要だと実感しています。人間同士、ごく当たり前のことですが、夫婦になると互いにわがままになっているものです。私も夫が悪いと一方的に思っていました。ただ、夫が不満に感じていることは、きっと私の夫に対する態度がかなり影響していたのかも知れません。私は無意識でしたが。

コミュニケーションがとれるようになると、今度はそこに「思いやり」がついてくるのです。

私が更年期で体調悪い日が多くて横になっていると、洗い物をさっとしてくれたり。夫の「思いやり」を感じます。

もし今、子育て中で、夫婦関係にすれ違いを感じている方がいるとすれば、夫婦2人になった時、互いに気持ちのゆとりも出来て、また、良好な関係を築くことができるのではないでしょうか。

まあ、色々な夫婦の形があり、事情も違うので、そう簡単な話ではないですがぜひ自分の夫婦にも当てはめて考えてみていただけたらと思います。

最近、鈴木保奈美さんや篠原涼子さんなど、離婚して自分の第二の人生をスタートさせている方もいますが、お二人とも経済的な基盤はしっかりしているし、仕事をされていると色々な方との人間関係もあり、おひとりさまが輝かしく見えますよね。

ただ、一般人の私達はどうでしょうか。経済的な不安は? 本当に一人でさみしくないの? こどもたちは2人の親の行き来をしなきゃならず、将来介護や遺産相続の問題が出てきたら、2重に面倒をかけるのは確かです。

現実に起こる問題も良く考えなければなりません。ですから、夫婦2人の生活になった時が、関係の再構築のチャンスかも知れません。こどもからの精神的自立をしつつ、また夫婦関係に意識をシフトしていくのです。

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